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ANNUAL 2020.10.14

SHIPS×ANNUALが考える“これからのベーシック”

2019年に好評を得た、セレクトショップ・SHIPSによるANNUALの別注商品。その第二弾が11月5日に発売されます。発売に際して、SHIPSのバイヤー(ウィメンズ)を担当する中山良子さん、ANNUALを展開する三井物産アイ・ファッション社の関川がANNUALのSHIPSとの出会い、コラボ商品開発までの経緯や、今後の展望に関してお話いたしました。
(左)SHIPS _ WOMENSバイヤー_中山良子さん、(右)三井物産アイ・ファッション_MD企画部マーケティング室 関川恵三さん

― 初めにANNUALのコンセプトやブランド背景についてお聞かせください。

三井物産アイ・ファッション 関川(以下S):ANNUALは、世界でも品質を高く評価されているニュージーランド産のメリノウールを使用し製品を作っています。僕らがサプライチェーンを一貫して見ているのも、ブランドの特徴のひとつです。原毛を刈るところから糸を作るところ、染色をして、ニットの製品を作るところ。その後に輸入して販売するところまで把握しており、非常に透明性の高いものづくりをしていると言えるかと思います。今年からは、販売した後に使い古された商品を回収して再資源化するという“CLOTHLOOP(クロスループ)”という取り組みをスタートいたしました。良い素材を使って商品を作るだけでなく、地球のことを考えたエシカルなブランドを目指しています。

― SHIPSの別注商品を販売するのは今回が2回目ですよね?

S:そうですね。SHIPSさんとの別注商品は去年も販売させていただいたのですが、その反響を受けて今年の9月からはANNUALの商品を自社のECで販売することになりました。SHIPSさんとの出会いは、二年前のANNUALの展示会ですね。そこでSHIPSさんに気に入っていただき、前回の別注商品販売の流れになりました。

SHIPS 中山さん(以下N):ANNUALさんの商品を初めて見た時の印象がとても良かったんです。商品が私たちのお店に並んだ時、店の雰囲気に合うかどうかというのはバイイングをするときの大きなポイントになります。ANNUALさんの商品はベーシックなデザインでSHIPSのお客様に受け入れられやすいのももちろんですが、素材へのこだわりやブランド背景をお聞きした上で別注商品開発の話が進みました。

― SHIPSではANNUALとの出会い以前に、なにかサスティナブルな取り組みはされていましたか?

N:SHIPSでは、オーガニックな素材を使用するなど素材面をアピールすることが多かったです。その点から「うちの商品に合うものでどのような取り組みができるだろう」と考えたところがスタートだったかもしれません。

―  昨年の別注商品にはどんな反響がありましたか?

N: “ANNUALさんの商品をそのままお出しする”というよりも、“SHIPS独自の、スペシャルなものを”という想いがあったので、商品化にあたり私たちもいろいろとわがままを言ってしまったかと思います(笑)。昨年はそうやって形にしていただいた2型を販売したのですが、まずお店のスタッフの反応がすごく良かったのが印象的でした。店頭でスタッフが商品を着ると、お客様にも波及していきます。ベーシックなデザインに加えてトレンド要素もあったので、お客様が購入してくださった店舗のエリアが広かったのにも驚きました。幅広いお客様に着ていただけて嬉しかったです。

S:ウィメンズのチルデンニットを着てくださった男性もいらっしゃいますよね。

N:はい。それは私の上司なんですが(笑)、昨年の別注商品のチルデンニットはシルエットがゆったりしたものだったのでとても気に入っていました。

S:その商品は通常僕らが作っているものよりも、シルエットが少しメンズ寄りだったんです。それもやっぱり、SHIPSさんのセンスというか。「ゆったりめのシルエットで」というご要望はありましたね。結果的にそれが多くのお客様からの評価に繋がったのかもしれません。

―  今回のコラボで何か特別なエピソードはありますか?

S:通常AWの企画は2月や3月など春先からスタートするんです。そんな中、緊急事態宣言が出たりして打ち合わせがなかなかできないなど、正直なところ、今年のお取り組みは難しいかもしれないと思ったこともあります。ただ蓋を開けてみれば、去年の倍以上の商品をご発注いただきました。

N:この状況の中で “どういうものを、どういう形でお客様に届けたら良いのか“というのが、最大の課題でした。SHIPSではベーシックな商品を定番でバイイングしているのですが、昨年の好評も踏まえて「ANNUALさんの商品ならうちのお客様にも取り入れていただきやすいはず」といった確信はありました。そこにブランドネームの付加価値がつき、“SHIPSでしか買えないもの”というプレミア感があれば、きっと商品をお客様に自信を持ってご提案できるだろうと考えました。

今年のコラボアイテムのこだわりなどを教えてください。

N:まずは、ボレロとワンピース。バラバラでも、セットでも着られます。今年は短丈のアイテムがトレンドなので、ボレロの丈は短くなっていて、ワイドパンツやボリュームスカートなどにも合わせやすくしています。ボレロには肩から袖にかけてアウトシームが入っているんですよ。

S:普通、縫い代って中に入ると思うんですけど、それを外に出すと面白いですよね。

N:形がベーシックな分、どこかにワンポイントをプラスしたいということで相談させてもらいました。ワンピースは、袖にスリットを入れているので軽くまくって表情をつけることもできるんです。ボレロとスカートはそれぞれでも着られるので、バイカラーでコーディネートするのもおすすめです。

ベストに関しては、“長く着られる”というところに重きを置いて、ベストにしたり、ストールにしたりできるデザインにしました。そういう汎用性はANNUALさんの掲げるサスティナブルな考えにも通ずるところがあるのかな、と思っています。

S:このベストは、今僕らがインラインで展開しているベストにSHIPSさんなりの解釈を落とし込んだものです。SHIPSさんが普段お客様と会話されている中で得たご意見をデザインに反映させました。

N:スカートの編み地は、ANNUALさんにイメージ通りに仕上げていただきました。AWはケーブル編みの商品も販売しているのですが、どうしてもトラッドな印象が強くなります。なので、女性らしさをもう少しプラスしてきれいめに着られるケーブル以外の編み地を相談しました。

S:僕らもベーシックさに加えて変化のあるものが欲しかったので、編み地にアレンジを少し効かせるなどして市場であまり見かけないデザインにこだわりました。製造過程で試行錯誤はしましたが、出来上がったときは僕らも“すごく可愛い!”と思いましたね。

今後、SHIPSとANNUALではどんな取り組みをしていきたいですか?

N:理想としてはANNUALさんで作っていただいたものがSHIPSのベーシックになって欲しいと思います。例えば“去年別注で作っていただいたアイテムを、どう今年らしく着るか”といったようなことは、絶対に考えなきゃいけないと思っています。「今年はこのANNUALと合わせたら可愛いよね」とか「このSHIPSと合わせたらいいよね」とかそういう展開ができて、徐々に蓄積されていく。そうして素敵なコレクションになればな、と。

S:その言葉に尽きますね。あとは年々消費者のワードローブにANNUALとSHIPSの商品が増えていき、次の世代に受け継がれ、最終的に本当にだれも着なくなったときにCLOTHLOOPで再資源化するという流れになっていくのが一番の理想です。

Info. http://annual-nz.com/

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