ANNUALのニットができるまで-原料編-

スーパーへ行くと「わたしが作りました」と生産者の顔写真付きの野菜を目にすることが増えましたよね。
誰がどこでどうやって作ったものかわかると安心して購入する事が出来ると思います。

衣料品も同じで、「どういった原料をつかっているか」「環境に悪い商品でないか」「作っている人が強制労働を強いられていないか」などサプライチェーン全体の透明性が重要視されてきています。

そこで今回はANNUALのニットが実際にどうやって作られているかご紹介したいと思います。

まずは原料についてです。

ANNUALではニュージーランド産のメリノウールにこだわってものづくりを行っています。
写真からわかるようにニュージーランドはとても美しい国で、某恐竜映画のロケ地として使用されるほど広大な自然が広がっています。
そのため羊は年中エサに困る事無く、ストレスなく伸び伸びと育つためとても丈夫で高い品質の毛が生まれます。

New Zealand Queens town 牧場

羊が多く放牧されているニュージーランドの南島は、夏は30℃を越え、冬は-20℃にもなる過酷な地域です。
寒暖差から身を守るため、ニュージーランドの羊の毛は一般的なものよりも縮れた形状をしています。クリンプと呼ばれるこの縮れに空気の層が出来るため外気から身を守ってくれるのです。

そのため衣料品になった後も、あたたかなニットに仕上がります。

ニュージーランドウールの原毛

寒暖差がある事のメリットは他にもあります。
一部の国では羊に害虫が寄生するのを防ぐためミュールシングという処置が行われる事があるのですが、この過酷な環境下では、そもそも虫がわきづらいのです。

そのためニュージーランドでは羊を傷つける事なく放牧ができ、動物にも優しいウールと言われています。（ニュージーランドではミュールシングが法律で禁止されています。）

Australia Goulburn オークション会場

ニュージーランドウールで刈り取られたウールはオークションにかけられます。

世界でもオーストラリアとニュージーランドはウールの一大産地ですが、両国の原毛は一度オーストラリアに集められ、各国のウールバイヤーが集うのです。

原毛は品質毎に数値化されており、ウールバイヤーの中にはデータだけ見て原毛を購入される方もいます。
ANNUALでは、協業しているウールバイヤーが実際に原毛に触れ、数値では判断できない強度や繊度（せんど）を確かめた上で購入しています。そのため製品になった後も製品の柔らかさや品質の良さは自信をもっておススメできます。

次に購入した原毛は、袋詰めされ中国に渡り紡績（糸をつくる）工程に移ります。