• HOME
  • INTERVIEW
  • 2020SS。「素材」の力を伝える①

INTERVIEW 2019.06.24

2020SS。「素材」の力を伝える①

2020SS展示会でCLOTH-APPが見せたもの。

今年も、2020SS展示会を終えました。今期は、「素材をどう見せていくか」という手法として、暮らしのなかのさまざまなシーンで切り取って、個々のシーンに対してどんな生地がいいかという打ち出し方をしました。

具体的には、来年2020年は東京オリンピックなどもあって、より“スポーツ”や“イベント”に注目度が高まってくると考え、「ビジネス」「アクティブ」「リラックス」という3シーンを設定。それぞれの方向性に、私たちが提案したい生地のウェアを準備しました。

松岡行太さん(MD企画部商品開発室)

今期世の中へ打ち出したい注目素材は「麻」です。クロスアプリのマテリアルでいうと「CLASH LINEN(クラッシュリネン)」や、「EASY CARE(イージーケア)」「COOL(クール)」に属する麻などがあります。特に「クラッシュリネン」は、これまでの麻とは原料のつくり方からして違う、新しいリネン生地です。

新発見!「クラッシュリネン」開発秘話。

リネンは、清涼感もあって春夏の需要は多いのですが、シワになりやすいのが課題でした。そこを気にされるアパレル様や消費者の方も多く、もちろん価格的な面もあるのですが、シワ対策という側面からも綿やレーヨンを混ぜたりしていました。

通常の麻の原料は、麻を刈取った後そのまま畑に寝かせ、土壌や夜露の水分を吸わせて茎を弱らせ剥ぎ取りやすくしてから、繊維を取り出し糸にしていきます。一方、「クラッシュリネン」に使用している麻は、茎を弱らせるその工程を踏まずに繊維を取り出しています。当然上手く取り出せず、普通の麻に比べ繊維長が短くなりますが、それを使用し糸にしています。すると、麻の清涼感は残り、麻でありながら綿のような風合いになるのです。

今まで課題だった鋭角のシワがつきにくくなり、「ビジネス」のシーンできちっとしたフォーマルウェアとしても使えますし、「リラックス」のシーンにおいてはいつも以上に心地よく、綿やレーヨンのシャツと同じような感覚で着られます。そこが「クラッシュリネン」の新しさです。

実は、この素材を発見したのは偶然。何に使えるかもわからなかったのですが、「とにかくいけそうだ」と開発を進めました。最初は全然強度が出ず、原料を糸にするのにもひと苦労。ようやく糸が出来たと思ったら、今度はすぐ切れてしまって織れない。何度も、何度も、品質試験に出しては「これではダメ」と戻されることを繰り返し、世に出るまでに結局2年ぐらいかかったのでした。今やこの「クラッシュリネン」は、ミフならではの新発見といえると思います。

一覧に戻る