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SAC

持続可能な社会を目指すアパレル関連団体
2011年に米国で発足。Sustainable Apparel Coalitionの略で、サステイナブル・アパレル連合と呼ばれる。アパレルや靴製品を主な対象に小売り、世界中のアパレルメーカー、縫製工場、素材メーカー、研究所、政府機関など約240の企業・団体が加盟。SAC独自の指標として「ヒグ・インデックス」がある。これをもとに、生産から使用、廃棄までの環境負荷や労働環境を測定・評価し、改善を促している。19年8月現在、日本からは東レ、帝人フロンティア、アシックス、ファーストリテイリング、日鉄物産、経済人コー円卓会議日本委員会の6社・団体が加盟。

サイクルパンツ

ぴったりフィットの膝上丈ジャージーパンツ
自転車競技のユニフォームとして用いられるボトム。膝上丈のジャージーパンツで、ぴったりと足にフィットするシルエットが特徴だ。スタイリングしやすいアースカラーやアクセントになるネオンカラーが多く、欧米のセレブリティーの日常着がイメージソースになっている。レギンス人気が続く中で、ジャージーのぴたぴたパンツの新提案として19年春夏レディスコレクションで広がった。ボトム一枚ばきだけでなく、レースのスカートなどにレイヤードすれば新しいスポーツミックスに。

再生繊維

植物が原料の化学繊維
パルプやコットンリンター(綿の種に生えている産毛)などから繊維素(セルロース、cellulose)を化学処理で溶解し、再びセルロースに作り直して繊維にする。そのことから英語ではregenerated fiberと呼ばれ、植物から採取したセルロースが原料だが化学繊維の一種とされる。レーヨン、キュプラ、リヨセルなどがあり、それぞれ原料や製造方法が異なる。ミセスアパレルを中心に着心地の良さが重視される中で、吸放湿性が高く、ソフトで滑らかな風合いを持つ再生繊維の採用が増えている。リサイクル繊維を指すこともある。

サイロスパン紡績

1工程で双糸を作る革新紡績
CSIRI-spinning。CSIRO(オーストリア連邦科学産業研究機構)が開発した新しい梳毛双糸製造方法。精紡と撚糸を動じに行う。リング精紡機の一つのドラフト部に2本の粗糸を少し離して供給し、ドラフトした2本のフリースをフロントローラーで紡出直後に撚り合わせて1工程で双糸を作る。手編毛糸用の単糸杢糸製造に用いられてきた方法。1990年代にIWS(国際羊毛事務局、現AWI)が実用化し話題を集めた。サイロスパン糸は丸みがあって毛羽が少ないため、表面がスムースで光沢があり、柔軟性に優れ、清涼感も兼ね備えた織物を生む。「新世代ウール」の一つで、春夏向きの「クールウール」の代表的な素材。

先染め

生地になる前の段階で染める
生地になる前の段階で染色すること。通常は糸を染める糸染め(yarn dyeing)を指すが、広い意味では綿や羊毛のわたを染める原料染めやばら毛染め、縄状のわた(スライバー)を染めるトップ染め、短く切断する前の長繊維の束を染めるトウ染めなど、糸になる前の段階での染色も含まれる。先染めの長所は、柄や深みのある色が出せること。チェックやストライプは代表的な先染め織物で、先染めの糸を規則的に配置して織り上げる。

サテライト店

本店と離れた場所の小型店舗
本店とは離れた場所で展開する小型店舗のこと。サテライト(satellite)=衛星に由来する。本店では取りきれない新しい客層の獲得や、顧客との接点拡大が主な目的。特に百貨店で盛んで、三越伊勢丹の高級化粧品専門店「イセタンミラー」、髙島屋による婦人雑貨・化粧品などの「スタイルメゾン」、阪急うめだ本店の「阪急ビューティースタジオ」な度活発。

サテン

艶やかで滑らか、織物の基本組織の一つ
satin。朱子織りと同義で、本来は薄い絹織物を指す「繻子」と書く。平織り、綾織りとともに、織物の基本となる三つの組織の一つ。素材はシルクを代表に、化合繊、綿と幅広い。特徴は、経糸か緯糸のどちらかが表面に多く表れる構造と、平織り、綾織りと比べて経糸と緯糸の交わる点が少ないこと。糸が長く浮いているため、優雅な光沢を放ち、手触りは柔らかく滑らか。そのため、ひっかかって傷つきやすかったり、摩擦で毛羽が出やすかったりするという弱点もある。

サファリルック

狩猟服、旅行服からトレンドスタイルへ
アフリカで狩猟旅行を表すsafari。そこから狩猟服や旅行服を指すようになり、夏を代表するスタイルとして1960~70年代に流行した。サファリジャケットにグルカショーツが代表的スタイル。18年春夏メンズではトレンドとなり、よりスポーティーに。麻やコットンのプルオーバーやセットアップ、リップストップナイロンのハーフパンツにアラブの男性の帽子「クフィーヤ」を合わせたスタイルも登場。コットンのカットジャカードで砂漠の風景をイメージして織ったり、塩縮加工で砂紋の柄を描いたブランドもあった。

サブスクリプション

一定期間の利用にお金を払うビジネスモデル
もともとは雑誌などの「定期購読」の意味。消費者が製品やサービスなどを購入・利用するごとに代金を支払うのではなく、月額制など一定期間の利用ができる権利に対して代金を払うビジネスモデルのこと。利用者は物を買い取らないので初期投資が少なく、コストの負担を抑えられる。提供側にとっては、ユーザーを一定の期間囲い込み、安定的に売り上げをつくることなどのメリットがある。服や眼鏡などのファッション分野のほか、音楽や飲食店、ホテルなどにも広がりを見せている。

三大合繊

ポリエステル、アクリル、ナイロン
石油を原料として科学的に作る繊維を合成繊維と言う。その中で三大合繊とは、ポリエステル、アクリル、ナイロンを指す。ポリエステルは強く、しわになりにくく、吸湿性が少ない。用途に汎用性があり、他の合繊よりも容易に作れることから、最も生産量が多い。アクリルはウールに似た性質があり、主に秋冬用に使われる。ナイロンは最初に開発された合繊で、断熱性と光沢が特徴。それぞれに長繊維と短繊維がある。2016年の世界繊維生産量は8800万トン、このうち3大合繊は5800万トン、66%%を占める。

産地

同一業種の製品を分業で生産する地域
製造・加工企業が集積し、同一業種に属する製品を生産する地域を産地と呼ぶ。例えば北陸は合繊織物、兵庫県西脇市を中心とした播州は先染め綿織物、愛知県一宮市などの尾州は毛織物など、その地域に根差した企業が分業によって地域特有の繊維製品を生産している。このような生産体制を強みとして国内産地は成長してきたが、輸入品の増加や海外への工場移転などから産地出荷額は減少を続け、産地によっては分業が成り立たないケースも出てきた。そのため、他産地との連携や交流も進みつつある。

サンフォライズ加工

綿織物などを防縮する加工
米国のサンフォード・クルエット氏が1933年に特許を得て行った加工。織物は生産工程で強く伸ばされるが、特に綿織物は洗濯でかなり縮むため防縮加工が必要となる。水分を含ませた織物を経糸の方向に収縮させ、生地が縮んだ状態で乾燥させてセットする。これにより洗濯収縮率が1%以内となる。織りネームやフラッシャーなどに「sanforized」と表記されたジーンズがあるが、これは防縮加工済みを示している。

サーモフィル(THERMO FILL)

中空繊維による羽毛タイプの中綿
三井物産アイ・ファッションのブランド。リサイクルの中空ポリエステルを使用した羽毛状中綿。環境に優しく、糸のすき間に暖かい空気を溜めるため保温性が高い。ダウン同様に機械充填も可能。

修整

生地や製品を販売できる状態に直す
織りや編みの生地や縫製された製品の傷や糸切れ、色の不具合、しわ、汚れなどを修復・加工して販売可能な状態に仕上げる作業のこと。生地の産地で傷などを補修することから始まった。海外縫製の増加により、国外または国内で製品になってから直す場合も増えている。検査機関で基準に満たなかった堅牢度や物性、機能性などの修整もある。修整に使う道具や薬品などの種類や使い方に技術やノウハウの蓄積があるとされ、技術者の教育が必須。

シュリンク革

表面にしわ模様を出した革
皮革のなめしの工程で薬品や熱によって表面を収縮させ、シボを出した革。シボとは革の銀面(なめした革の表皮)のしわ模様のこと。シボは革以外の素材ではあまり見られず、革特有の表面感として人気が高い。皮革の線維(せんい)の粗い部分はシボが深く大きくなり、密な部分はシボが細かくなる。シュリンク加工によって皮革が柔らかくなり、コシが出せ、丈夫で耐久性が増すほか、シボを出すことで表面の傷が目立ちにくくなる。革をプレスしてシボを出す型押しによるシュリンク加工もあるが、現在は薬品による加工が主流。

消臭素材

成分に働きかけ、臭いを消す素材
汗臭や加齢臭などの臭いを消すため、機能性の高い物質を加工した素材。繊維自体に含ませたり、生地を加工したりして機能を付与する。主な方法に、臭い成分を吸着する物理的消臭、臭い成分よりも強い香り成分で覆うマスキング消臭、微生物の力で臭い成分を分解する生物的消臭、臭い成分を化学反応で臭わない成分に変える化学的消臭がある。周囲に対するエチケットとして消臭に対する意識が高まり、消臭素材への関心も強まってきた。

シロセット加工

ウール製品の耐久折り目加工
ウール製品に折り目やプリーツを付ける半永久的な加工。紳士スラックスや婦人スカートなどの折り目の耐久性を高める。チオグリコール酸アンモニウムの希釈液に浸透液を加えた溶剤を噴霧し、高温プレスする方法が一般的。全国シロセット加工業組合加盟企業と同組合指定業者(クリーニング業など)のみが同加工名で使用できる。ウール100%以外にも、ウール高率混製品向けにも加工は可能。豪州連邦化学産業研究所(CSIRO)が開発し、その頭文字が加工名となった。商標でもある。

新合繊

天然とも合繊とも異なる新たな質感
1980年代後半からファッション向けにブームとなったポリエステル長繊維素材。従来の天然繊維や合成繊維にはない独特の質感を備えた新しい合成繊維。日本の合繊各社が北陸産地などとの協業で開発し、「シンゴウセン」として海外にも普及した。①ニューシルキー(絹の質感やドレープ)②ドライタッチ(絹、麻、レーヨンの風合い)③薄起毛調④ニュー梳毛調(ウールライク)などの製品に分類される。今のデザイナーに新鮮との声があり、現代の技術や感覚でリバイバルさせる動きもある。

CPOジャケット

海軍下士官の制服がモチーフ
Chief Petty Officerの略で、海軍下士官の意味。米国海軍下士官の制服に想を得たジャケットで、シャツ襟と胸の大きなフラップポケットが特徴。素材は分厚いメルトン地で、保湿性に優れる。無地が中心だが、チェックをはじめとする柄物も増えている。メンズではミリタリーアイテムとして定番。18~19年秋冬ではレディスでもスウェットトップに重ね着できるようなオーバーサイズが登場し、広がった。

CVC

綿が50%以上の混率を占める生地
チーフ・バリュー・オブ・コットン(Chief Value of Cotton)の略。生地の混率や組成を示す言葉の一つ。ポリエステル綿混などの混紡素材で、綿が50%以上の綿高混率であることを示す。ドレスシャツやユニフォームなどに使われる一般的なポリエステル綿混の生地は、ポリエステル65%、綿35%。これらと区別するため、商品説明などで付けられることが多い。綿の風合いを残しながらポリエステルの機能性がある。

J∞クオリティー

純正国産表示制度
日本ファッション産業協議会(2014年設立)が認証を行う純正国産表示制度「J∞QUALITY商品認証事業」。「織り・編み」「染色整理加工」「縫製」「企画・販売」の全てを日本国内で行った商品のみ認証され、統一ブランドとして訴求できる。従来の「メイド・イン・ジャパン」の枠を超え、品質を限りなく追求した製品を世界に向けて発信するため、15年に創設された。対象はアパレル、靴下、ふとん寝装品、帽子、手袋で、18年から紳士肌着と婦人水着が加わった。

ジェンダーフリー

性別を超えた服の選び方・楽しみ方
性別によって固定的に男女の役割を分けることなく、人それぞれの能力に応じて自由に行動し、生活すること。ファッションビジネスでは、男女の区別なく、自由に服を選び、着ることを指して言うことが多い。コレクションブランドでもジェンダーフリーの発想や選び方によるデザインやコーディネートが見られるようになり、消費者の間でも気に入ればメンズ、レディス、双方の服どちらでも買う客層が増えた。従来の男女の区分けを設けない売り場や商品も広がりつつある。

自主編集売り場

自己リスクと独自編集で顧客創造、利益率向上
買い取り条件で仕入れた商品を基本に、独自に編集し、要員を自店で手当てして運営する売り場。売り場のステータスを高めて顧客を開拓することや、自社が在庫リスクを持つことで高い差益率を設定することができる。百貨店は消化仕入れがほとんどのため、取引条件の交渉に限りがあり、原価と利益の構造が硬直的にならざるを得ない。自主編集売り場の適切な企画・運用による、消化率の向上、経費の抑制、原価の低減が課題となっている。利益を確保する戦略と商品を売り切る実践力が必要となる。

ジッガー染色機

生地を広げて染料に浸し、染める機械
jigger、jig。生地を染料に浸して染める「バッチ式染色」の機械の一種。生地を広げてローラーに巻き取る途中で染料の入った浴槽をくぐらせ、逆回転させる。巻き取りを交互に繰り返して染めていく。精練や漂白、洗浄などの工程にも利用できる。浴比(生地重量に対する染料の量)が小さいため操作が容易で、広げた生地で加工するので色むらやしわに気を遣う織物にも対応可能。ただし、生産性が低く小ロット向けで、縦方向の張力が大きいため、ジャージーには不向きとされる。

ジャンパースカート

袖や襟が無いワンピース型の服
袖や襟が無く、胸元が広く開いた胴部分にスカートがつながったような、ワンピース型の服。和製英語で、ジャンスカと略すこともある。ブラウスなどのトップの上に身に着ける。子供服のデザインに見られるが、最近では大人の女性向けのブランドでもトレンド。グレンチェックのクラシカルなものなどは、タートルネックやハイネックのシンプルなトップとのスタイリングが提案されている。ハイウエストのシルエットで脚が長く見える商品も。

獣毛

羊毛以外の動物繊維
Animal fiber、animal wool。一般的に羊毛を除いた動物繊維を指す。アンゴラ、カシミヤ、キャメル、モヘヤなどが代表的。アンゴラはアンゴラウサギの毛、カシミヤはカシミヤヤギの毛、キャメルはラクダの毛、モヘヤはアンゴラヤギの毛。アンゴラウサギを除けば、いずれも山岳地帯や乾燥地帯の厳しい自然環境で生息・飼育され、頭数が少なく希少性が高い。とりわけカシミヤは「繊維の宝石」と呼ばれ、高級コートやセーターに使われる。ビキューナも獣毛だが、ワシントン条約で捕獲が禁止されている。

上代・下代・掛け率

小売価格・卸価格・メーカーの取り分
上代は商品の標準小売価格、下代は小売店が商品を仕入れる時の取引価格。上代の同義語は定価、メーカー希望小売価格、プロパー価格、下代の類義語は卸価格、仕切り価格。掛け率は上代に占める下代の割合。商品を小売価格の何%で仕入れることができるかを示す(小売店にとっては仕入れ原価率)。アパレルの掛け率は一般に50~60%とされている。衣料品の売り上げが減少する中で、掛け率を下げて粗利益を確保しようとする小売店が多く、掛け率はダウン傾向にある。

人工皮革

天然皮革のような高収縮・微多孔性
基材に樹脂を浸み込ませる、またはコーティングし、表面に型押しなどの加工を施して皮革風にした製品。だが、合成皮革とは異なる。人工皮革は、超極細の合繊で作った特殊な不織布などにポリウレタン樹脂を含ませ、天然皮革のような高収縮、微多孔性の構造体にしたもの。一般的な織・編物、不織布にコーティングした合成皮革(合皮)とは区別している。人工皮革に使う超極細糸は、0.1デシテックスクラスのポリエステルやナイロン、アクリル。表面が滑らかな銀面調と、起毛したスエード調がある。衣料、靴、インテリア、かばん、カーシートなど用途は幅広い。有機溶剤を使わない環境に優しい製法も開発されている。

GB

中国国家標準規格の略称
GB規格とも呼ばれる。日本のJIS(日本工業標準)が任意規格であるのに対して、GBは強制標準と推奨標準の2種類がある。強制標準に適合しない製品は生産・販売・輸入ができない。推奨標準は取り締まりの対象にはならないが、適合していないと通関時の検査が厳しくなったり、取引できないおそれがあると言われている。強制標準が推奨標準を引用していて、準拠が必須の場合もあるので注意が必要。

ジーンズソムリエ

ジーンズ・デニム文化の伝道師
繊維業界やファッション業界で、ジーンズ・デニムに関するプロフェッショナルな人材の育成を目的にした資格制度。岡山県アパレル工業組合と倉敷ファッションセンターが2013年に設立した。ジーンズソムリエプロジェクト推進委員会を設け、倉敷ファッションセンターに事務局を置く。毎年9月に筆記試験を実施し、19年8月末日現在で約2200人が有資格者。有資格者は素材・縫製・加工・小売りの業界内で企画、営業、販売職としてジーンズ・ファッション業界の活性化、ジーンズ・デニム文化の伝道師の役割を果たしている。

スカパン

パンツの上にスカートを重ねたボトム
パンツの上にスカートを重ね、縫製で一体化したもの。スカート・オン・パンツの略語。スカートの中が見えないように工夫されたキッズのボトムで、通園・通学のデイリーユースからダンス用まである。ショートパンツの上にパンツが隠れる程度の丈のミニスカートを重ねたり、レギンスの上にミニスカートを重ねたりする。ショートパンツには、スカートと同じ生地か裏地を使う。スカートのように見えるパンツ「スカートパンツ」や「スカンツ」とは異なる。

スカラップ

波のような縁取りのデザイン
scallop。ほたて貝の意味で、その貝殻のような波状の縁取りのデザインを指す。フェミニンで可愛らしい見た目のレディス服などに施される。17年春夏のトレンドとして注目され、18年春夏ではネックラインをスカラップの形にした綿素材の刺繍ブラウスを各社が企画し、話題になった。豊富なカラーバリエーションやボリュームスリーブがポイント。幅広い年齢層に普及している。ブラウスやスカート、ワンピースの裾にもよく使用される。

スカーフ柄

多様なモチーフをプリント
レディスファッションのトレンドとしてスカーフやスカーフ柄の服が注目されている。スカーフは、小さいサイズのものをチョーカー感覚で首に巻いたり、大きいサイズはボトムのベルトループに通した着こなしが見られる。スカーフの柄をそのままプリントしたようなスカートやワイドパンツも出ている。ペーズリー、アラベスク模様、ベルトやチェーン、ストライプなどのモチーフを盛り込み、定番の花柄やチェック柄とは一味違う新鮮さがポイント。さらりとしたポリエステルなどシルク調の薄い生地で作られている。

スティラップパンツ

ストラップのような裾部に足を引っ掛けて履く
スティラップ(Stirrup)は乗馬に使うあぶみのこと。細身のパンツの裾にあぶみ、今風に言えばストラップのように足を引っ掛けて通すところを付けたもの。1980年代頃まで日本ではスキーパンツと呼んでいた。現在のスティラップパンツは、ボトムとしてヒールパンプスの底に引っ掛けて履くのがトレンド。これと似たアイテムのトレンカは、スパッツのようにぴったりしたラインで、引っ掛け部を裾から続けて裁ち出したもの。スカートやショートパンツの下に履くアイテムとして流行した。厳密には分けられないが、スティラップパンツはボトム、トレンカはタイツに近いイメージと言える。

ストリートファッション

街に集まる若者が生み出すファッション
デザイナーやアパレル企業が作り出すファッションとは違い、街に集まる若者が発信源となって生まれるファッションのこと。例えば、1960年代後半にアメリカから広がったヒッピー、70年代半ばにロンドンで発生したパンク、80年代後半にアメリカで広がったグランジなどがある。いずれも音楽やカルチャー、社会現象などとの密接な関係から生まれているのが特徴。

ストレッチデニム

動きやすさで市場に定着
通常のデニムは、経糸にインディゴ染色した太番手の綿糸を使い、緯糸に染色していない未さらし糸を用いる。これに対して、動きやすさを優先して開発された伸縮する生地がストレッチデニム。緯糸にポリウレタンと複合した綿糸を使い、横方向に伸縮性を持たせたものが多い。より動きやすくするため、経糸にもポリウレタンを使ったツーウェーストレッチ生地や、ストレッチ性の高いハイパーストレッチのものも増えている。レディスジーンズで使われることが多かったが、細身のメンズジーンズでも標準装備となりつつある。

ストーリーマーケティング

企業・商品の「物語」への共感で購買喚起
モノからコトへと購買動機が変化する中で、客の共感を生む「物語」で差別化するマーケティング手法。顧客が自分と企業や商品の関係性を想定しやすくする「コミュニケーション特化型」と、企業を身近に感じてもらうための「企業の具現化型」の2種類がある。商品や企業の付加価値を情緒的に訴求することで顧客を広げる。商品情報過多の状況で、商品そのものの価値をストレートに伝えるのではなく、なぜその魅力を持つに至ったのかを間接的に示す手法と言える。

スニーカーヘッズ

希少スニーカーの熱狂的コレクター
英語でsneakerhead。熱狂的なスニーカーコレクターのこと。特に、希少性が高く、入手困難なスニーカーを所有、購入、販売する人などを呼ぶ。過去には同名のドキュメンタリー映画も公開され、インスタグラムの投稿件数も増加の一途など、世界的なスニーカー人気がうかがえる。スニーカーは英語のsneak(忍び寄る)からの派生で、ゴム底の靴が革靴に比べて足音が静かであることから名付けられたとされている。

スパニッシュカラー

リブ編みニットのボタン付きの襟
ブルゾンやコートの襟の一種。リブ編みのニットを折り返し、端の部分をボタンで留める襟のこと。英国の炭鉱や港湾で働く人たちの作業着に使われていた。日本では1960年代のアイビーファッションのブーム時に、コートなどに使われ広まった。近年はスタジャンやミリタリータイプのブルゾンなどにも見られる。別名のドンキーカラーは日本特有の呼称。

スモック刺繍

ステッチを使ったクラシカルな装飾
布に細かくひだをとり、刺繍糸でかがりながら模様を作っていく技法。ひだ飾り、しめ飾りに由来するステッチのスモッキング(Smocking)を用いた刺繍であることから、スモッキング刺繍とも言われる。薄手の綿や麻の織物に施される。欧州では伝統的な装飾技法としてベビー服や子供服のワンピースに取り入れられていた。しかし手間がかかるうえ担い手も少ないため、現在ではほとんどがアジアや東欧で加工されている。

スライバーニット

わたの束を編んだ、ふんわりとした生地
sliver knit。ウールや獣毛を糸にせず、わたの束(スライバー)の状態で編んだ生地。空気をたっぷり含むため、軽く、柔らかく、保温性が高い。スライバーは、わたから糸を作る工程で繊維を一本ずつほぐし、平行に揃えながら、ふわふわのロープ状に伸ばしたもの。これを専用の丸編み機を使い、イタリア生まれの特殊な製法で編む。日本では2013~15年、コートや羽織り、プルオーバーなどの用途で広がった。19~20年秋冬向けで、改めて欧州のラグジュアリーブランドから関心が高まっている。

スレン染料

高い耐光、湿潤堅牢度を持つ染料
バット染料、建染(たてぞめ)染料のこと。水に溶けない染料だが、アルカリ還元することで水溶性の化合物(ロイコ体)になってセルロース繊維に染着し、その後、酸化処理することで元の不溶性に戻る。非常に高い耐光、湿潤堅牢度が特徴。主に高い染色耐久性が求められるユニフォームなどで用いられ、色落ちしにくいジーンズなどに使われることもある。

スーパー表示

ウール生地の品質を表す一つの指標
毛織物やニットに使われているウールの原毛の細さを示すもの。ウールは一般的に、原毛が細いほど手触りが良く、高品質な糸を紡績しやすい。そのため、生地の品質を表す指標の一つとしてスーパー表示があり、スーツ地によく使用されている。19.75ミクロンをスーパー80(Super 80’s、Super 80s)とし、原毛の直径が0.5ミクロン細くなるごとに、スーパー表示が10大きくなる。18段階で設定され、スーパー170はカシミヤ並みの15.25ミクロン、最大は11.25ミクロンのスーパー250。スーパー表示は2000年にIWTO(国際羊毛繊維機構)が定め、スーパー80から210の14段階だったが、13年に改変した。

接着芯

表地に直接貼って服の形を保つ芯地
fusible interlining。型崩れを防ぎ、表地にハリを持たせるために衣服の内側に使う芯地。接着剤で表地に直接貼り付ける芯地を接着芯と言う。アイロンで押さえるだけで接着できるため作業が簡単で、薄くて軽いため、多くの衣料品に使われている。モアレや、表地への接着剤のしみ出し、接着剤の硬化といった難点も技術開発によって改善されている。繊維形状や組成、組織、ストレッチ性能など品種や使用部分によって様々な種類がある。毛芯やバス芯のように糸で縫い付けるものは、フラシ(振らし)芯と言う。

セットアップ

上下を組み合わせ、自分サイズで着用
素材や色柄が同じジャケットとパンツを単品で販売する商品のことで、もともとはスーツに使われていた言葉。上下セットのスーツと違って、上半身と下半身それぞれのサイズに合ったジャケットとパンツを選び、自分に合うサイズでスーツを着ることができる。仕事着としてのスーツで長年提案されているが、近年はストレッチ素材の上着にイージーパンツなど、カジュアルシーンで着るセットアップ商品が男女ともに増えている。

セルロースナノファイバー

軽くて高強度な植物由来の繊維
木材など全ての植物細胞に存在する繊維。実用化されている合繊ナノファイバーが直径500ナノ前後であるのに対し、10~20ナノと超極細。重さは1立方センチで1.5グラムと軽く、鋼鉄の5倍以上というアラミド繊維並みの強度を持つ。熱による変形もガラスの50分の1。樹脂やゴムと混ぜた補強材、屈曲性のある透明薄膜など様々な用途が検討されている。実用化への課題は、効率的で低コストな手法の確立。カナダや米国などで大型テストプラントが稼働し、日本でも産官学連携で事業化を推進している。

セレクトショップ

独自目線の品揃えが魅力の専門店
オーナーや経営者、バイヤーが独自の目線で選んだ様々なブランドの品揃えが魅力の専門店。多店化が進んだ現在は、オリジナル商品が主力の店が多い。ファッションのセレクトショップではシップス、ビームスが草分けで、ユナイテッドアローズを加えた3社が「御三家」と言われる。1990年代のブーム以降、アパレルメーカーやチェーン専門店も同様の業態を増やし、個店も自称するようになるなどして定着した。当初は品揃え型専門店と言われ、市場に定着してきてセレクトショップの和製英語で呼ばれるようになった。

染色堅牢度

繊維・皮革の染色製品の耐久性
colorfastness。繊維・皮革の染色製品が、製造工程や保管、着用中に受ける種々の物理的・化学的作用に対する耐久性のこと。日本ではJIS(日本工業規格)にその試験方法と判定方法が定められている。海水などを含む水、洗濯、ドライクリーニング、汗、アイロン、摩擦などに対する堅牢度の判定は、グレースケールと比較して9段階で評価する。耐光に関しては、ブルースケールと比較して8段階で評価する。数字が大きいほど堅牢度は良くなる。世界には西欧18カ国が採用しているISO105、米国のAATCC、ドイツのDIN、フランスのNF、イギリスのBSなどの規格がある。JISも国際規格であるISO105への統一が求められている(JIS L0801参照)。

専門職大学

2019年度に開設した新たな高等教育機関
学校教育法の一部を改正する法律が2018年5月に成立。これを受けて2019年度、短期大学以来、55年ぶりに開設された高等教育機関。企業で即戦力となる人材の養成を目指し、実践的な職業教育に重点を置いて大学制度の中に制度化された。4年間で600時間以上の企業内実習、専任教員数の4割以上を産業界で高い実績を持つ実務家教員とすること、社会人が入りやすいように実務経験も単位に認定することを義務づけている。卒業時に「学士(専門職)」の学位が与えられる点が既存の専門学校との違い。

整理(セール)期

完全売り切が命題、次シーズンの展開も
商品の販売期間は紹介期、最盛期、整理期の三つに分類される。完全に売り切ることが最重要ポイントとなるのが、整理期=セール期である。売り切るためにはマークダウンだけでなく、売り場の配置、展開・販売方法の工夫などが必要になる。マークダウンを段階的に実施する一方、売れなかった商品はその理由を把握し早期に処理していく。また、次シーズンの紹介期とも重なるため、セール品とプロパー品の明確な区分が重要になる時期でもある。

セールスプロモーション

商品に対する顧客の関心を集める活動
販売促進活動と訳されるが、その概念は「商品に対する顧客の関心を集める活動」「対象顧客への需要を拡大する活動」など広い意味を持つ。それだけに現場レベルに落とし込んだ具体的なプランは必須。何を(適品)、どれだけ(適量)、いつ(適時)、どこで(適所)、いくらで(適価)、というMDの5適の観点からもセールスプロモーションを考えることが重要だ。購買動機は製品の良さだけでなく、あこがれ、安心感、イメージなどの要素も加わるので、店舗イメージや販売技術、ディスプレーなどを総動員して商品の売り方を決める必要がある。

梳毛織物

スーツ地のような風合い、光沢感
羊毛などの毛繊維をよく梳(す)いて短い繊維長のものを落とし、2.5センチ以上などの比較的長い繊維長のものだけを使った紡績糸を、梳毛糸と言う。この糸を用いているのが梳毛織物。一般的にふくらみや柔らかさがある紡毛織物に対して、梳毛織物はスーツ地のようにサラッとした風合いで光沢感のあるものが多い。サージ、ギャバジン、トロピカル、ベネシアンなどが代表的。合繊織物でよく見られる梳毛調とは、梳毛織物の見た目、風合いを再現したもの。梳毛糸は織物に用いられることが多いが、ニットに用いられることもある。