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ライセンスビジネス

ブランドの使用を認め、対価を得る
自社のブランド(商標)などの使用を他者に認め、その代わりにロイヤルティーとして対価を得るビジネス。ブランド使用の許可を得た企業がマスターライセンシーとなり、さらに商品アイテムごとにサブライセンシーを募ってブランド展開することをライセンスビジネスと呼ぶこともある。日本のファッション業界では、欧米の高級ブランドに対して、商社やアパレル企業がマスターライセンシーとなり、雑貨を生産する企業がサブライセンシーとして活動することが多い。

ライニング

靴の裏または内側に貼る素材
洋服の場合は裏地、裏貼りを指すが、靴ではアッパー(表材)の内側に貼り、強度を持たせて足をフィットさせるための素材のこと。材料には皮革、生地、合成皮革があり、それぞれに長所短所がある。皮革は高級感がある。特に豚革は牛革より安く、柔らかく丈夫で通気性もあるため、ライニングとして使われることが多い。合成皮革は革より安く手入れも簡単だが、フィット感や通気性で劣る。そのため、抗菌、消臭、通気など様々な機能を加えた製品が供給されている。

ライフスタイルショップ

テーマに基づいて暮らし方を提案する店
ライフスタイル提案型ショップとも言う。まだ統一された定義はない。単に衣食住の際を越えた品揃えや生活雑貨店そのものを指すことも多いが、そこにテーマが通っていることがライフスタイルショップの価値となる。生活シーンや生活テーマに基づいて、消費者が共感できる暮らしのスタイルをトータルに提案する。その意味では、アウトドアショップなどは早くに登場したライフスタイルショップの一つと言える。アパレルだけでなく、インテリアや生活雑貨、コスメなど多様な分野で、ライフスタイルショップへの取り組みが進んでいる。

ライブコマース

リアルタイムの臨場感で売る
インターネット上でライブ動画を配信し、商品・サービスを販売すること。視聴者によく知られたインフルエンサーなどの出演者が商品を紹介しながら、視聴者が入力したコメントに返答もしてくれる。リアルタイムのコミュニケーションが臨場感と信頼感を高め、販売に結びついていく。中国でタオバオの「淘宝直播」などのサービスが2016年に大ブームとなった。日本でも「メルカリチャンネル」(メルカリ)、「ラッフィー」(ディー・エヌ・エー)、「ショップルーム」(ショールーム)、「ライブショップ」(キャンディー)などが運営されている。

ライメックス

紙、プラスチックの代替素材として注目
原料の約6割に石灰石を使用した新素材。2011年創業の素材メーカー、TBMが開発し製造・販売している。プラスチック規制など環境を重視した動きが強まる中で、紙やプラスチックの代替として注目されている。製造には木材パルプや水を使用せず、再利用も容易なため環境に負担が少ない。動物園のパークガイドや飲食店のメニュー表、レジ袋、ホテルのアメニティーなど様々な分野・業界で活用が広まっている。一部石油由来のポリオレフィン樹脂を使用しているが、これを100%生分解性のバイオ素材に置き換える開発も進めている。

ラグジュアリーストリート

スポーツアイテムを上質素材のミックススタイル
トラックスーツなどのスポーツアイテムを上質な素材と組み合わせるストリートスタイル。メンズトレンドとして浮上し、2018年春夏にはラグジュアリーブランドから若手まで導入が広がった。ファーを使ったスポーツコートやシルクのスポーツブルゾンなどが代表的。トラックスーツも、ハンドクラフトでラグジュアリーに仕上げる。スポーツアイテムのリアリティーとインパクトの強さが人気の背景。ミュージシャンなどが着用してSNSで拡散するというビジネスの仕組みを作ったことが、流行を後押しした。

ラックジョバー

問屋や卸が売り場の商品管理を任される
ラック(棚)の卸売業、請負業者という意味で、問屋や卸売業が小売店の売り場の一定スペースの商品管理を任された販売形態のこと。米国で生まれた形態の一つ。問屋は商品のMDから品揃え、陳列、商品供給まで一貫して管理する。小売店は自社で商品構成、仕入れする手間が省け、問屋も商品の改廃、入れ替えが柔軟にできるという利点がある。消化仕入れのコンセッショナリー売り場に近い販売形態。コンセッショナリーとは、大型店などの売り場を借りて店名をうたわずに展開している店のこと。

ラテカラー

カフェラテのようにまろやか、SNS映えする注目色
飲み物のカフェラテのような、優しいまろやかな色合いのベージュやブラウンのことを言う。もともと一部のヤングレディス層に人気だったが、幅広い層に支持されてきた注目の色。洋服では柔らかいラテカラーを使ったワントーンやトーン・オン・トーンのコーディネート、さらにアクセサリーやスニーカー、ネイルカラーや髪色にも使われる。SNSでも「#ラテカラー」「#ラテコーデ」「#カフェラテコーデ」の投稿が増加。「SNS映え」する可愛らしい雰囲気が演出できることも人気の背景。

ランチコート

カウボーイが着る腰丈の防寒着
ranch cort。ランチとは米国の「大牧場」。米国西部の大牧場でカウボーイたちが着用する腰丈の防寒コートのことを言う。本来は毛が付いたままの羊の一枚革を裏返しにして作られていたが、現在は裏ボア付きのコットンスエード製もある。ランチコートは和製英語で、米国ではシアリングコート(shearing coat)と呼ばれる。シアリングは「羊の毛の刈り込み」の意味。2017~18年秋冬では「レトロミックス」のトレンドの中、ファー襟コートや裏ボアブルゾンが充実し、ポケットや前立てを異素材でトリミングしたランチコートも注目された。

リサイクルコットン

廃棄処分の綿を再利用
紡績工場や縫製工場で廃棄されていた綿の裁断くずや落ちわたを集め、破砕して作った糸。すでに色が付いている綿のくずを再利用するため、再度染色する工程が不要になり、CO2の排出量や水の使用量を減らせ、環境にやさしい。凹凸感や独特の風合い、色合いも生かせる。このようなメリットから、欧米のSPA(製造小売業)を中心に採用が増えている。綿100%だけでなく、ポリエステルなど他の素材と組み合わせても使われ、バリエーションがある。ただし回収や仕分けが必要なため、コスト高になることが多い。

リップストップクロス

布地の引き裂きを防ぐ高強力織物
布地の引き裂き(rip)に対し、裂け目が広がるのを防いだ高強力織物。平織りの経糸と緯糸にそれぞれ、強度の高い太い糸などを一定間隔に打ち込んだり、布地に縫い込んだりすることで引き裂きを止める(rip stop)。見た目にはシャドーチェックや碁盤目のようなチェック柄になる。ナイロンがよく知られるが、ポリエステル、シルク、綿、アラミドなどあらゆる生地で作られる。用途はアウトドア衣料やカジュアル衣料、防護服、テント地、パラシュート、グライダーなど幅広い。

リップル加工

細かな凹凸で、涼しく、さらりとした肌触り
ripple finish。生地表面を部分的に収縮し、さざ波(リップル)状の凹凸(シボ)をつける加工。綿やレーヨンなどのセルロース繊維の生地に、強アルカリ性のカセイソーダを含んだのりをプリントし、任意の模様にシボを出す。このシボが生地が肌に触れる面積を少なくするため肌にまとわりつかず、さらりと涼しく感じる。動きのある表情や日本の蒸し暑い夏に適した肌触りが好まれ、2019年春夏のトレンド素材に浮上。シアサッカー(縦方向に縮れた形状を出した織物)に似たものもあるが、シアサッカーは織りの張力の差でシボを出す。

リヨセル

エコロジカルな精製セルロース繊維
オーストリアのレンチング社の開発による精製セルロース繊維の商標名。テンセルと同じく、計画植林されたユーカリの木を原料としたエコロジカルな新天然繊維素材。有機溶剤以外に化学薬品を使用せず、工場内で廃液として出た溶剤を回収し再利用する。再生セルロース繊維の中でも環境負荷が少ないと言える。セルロースを化学的に変化させるレーヨンに対し、リヨセルはセルロース自体を溶かした溶液を使うため、比較的強度が高く、適度にハリ・コシがある。その製法から、厳密には精製セルロース繊維と言われる。2004年5月にレンチング社は「テンセル」を買収し、テンセル(リヨセル)のトップメーカーとなった。これと同タイプの繊維としては日本の「レクセル」(富士紡績)などが挙げられる。

リング精紡

革新紡績が出現した今も主流の方式
ring spinning。紡績で最終的に糸にする精紡システムの一つ。表面速度の異なるローラー間で繊維束(粗紡糸、篠〈しの〉)をドラフトして細くし、スピンドルによる回転とリング(輪)およびそれに沿って周回するトラベラー(C字型の環)で撚りをかけながらボビンに巻き取る。優れた品質の糸を安定生産できるため、各種の革新紡績が出現した現在でも紡績糸のほとんどがこの方式によっている。できた糸はリング糸、リング精紡糸、リングヤーンなどと言う。かつては走錘式精紡(ミュール精紡)の対語として輪具式紡績とも書いた。リング精紡の新しいシステムとして、ソロスパン紡績などがあり、双糸に近い性能を持つ梳毛単糸が得られるとされている。

リージョナル専門店

隣接する複数県に店舗網を広げる
リージョナル(regional)とは「地方の」という意味。ローカルよりも広範囲で、2、3県をまたぐ地域を指す。本拠地の県に複数店を運営し、隣接する複数県にもまたがって店舗網を広げている店のこと。本拠地の消費者の嗜好やニーズを理解し、信頼を得て周辺に店舗を増やしていくのが一般的。地域の気候や嗜好を熟知した品揃えや接客、住民からの認知・支持を生かし、全国展開するナショナルチェーンよりも販売力を持つところがある。店名、商品MD、外観を統一しているチェーン店もあれば、複数の店名を使い分ける店もある。

レザーソムリエ

皮革製品の魅力を広め、理解を促す資格
皮革や皮革製品についての一定の知識を持つことに与えられる資格。日本皮革産業連合会が2017年に立ち上げた。資格試験を受け、認定される。一般人や業界の初心者を対象とした入門編となる初級からスタートし、将来的には中級(プロフェッショナル)、上級(マスター)の設置も予定している。物作りの特徴やお手入れの方法などの理解と、革、革製品の魅力の伝達、なめし業者や革商などの皮革産業のイメージアップにもつなげる狙いがある。

レース

撚り・編み・刺繍で透かし模様を表現
糸を撚り合わせたり、編んだり、生地に刺繍したりして透かし模様を表したもの。欧州で伝統産業として発達し、ベネチアンレースなど地域名を冠したものも多い。製法は、組みひもと刺繍がベース。現在は大半が機械製で、エンブロイダリー、ラッセル、リバー、トーションなどがある。生地に使われるものは広幅レース、テープ状は細幅レース、パーツ用途はモチーフレースと呼ばれる。用途はインナー、アウター、カーテンなど多様。インナー向けは近年、ノンワイヤ、ノンレース商品が台頭し、需要が厳しくなっている。

レーヨン

セルロースが原料の再生繊維の代表格
再生繊維を代表する繊維。木材パルプのセルロース(植物繊維素)を原料とするもので、発色性が良く、綿より吸湿性が高い。しかし縮みやすく、しわになりやすいという欠点を持つ。夏向きの素材とされ、かつては化学繊維の一番手とされたが、現在の生産量は急減している。

ロイヤルカスタマー

企業や商品への忠誠心が高い顧客
企業ブランドや製品・サービスに対して高い忠誠心を持つ顧客のこと。主な条件として、①繰り返し製品・サービスを購入する、②競合他社に流れない、③第三者に製品やサービスを勧める、などが挙げられる。企業に継続的な利益をもたらすロイヤルカスタマーは、マーケティングにおける最も重要な顧客。ネットプロモータースコア(NPS)など顧客ロイヤルティーを計測する指標を活用したマーケティングが進展し、購買行動との関連性をより精緻に分析できるようになった。

ロット

生産や仕入れの最小単位
lot。生産単位、あるいは仕入れ単位のこと。一般的に製造ラインでは1回に生産する数量を決め、数回に分けて製造する。この1回の生産で出来上がった製品や出荷量をまとめて「1ロット」と呼ぶ。素材メーカーで同じ素材を生産する場合、温度などの諸条件の違いから完全な再現は難しいため、「ロットが違うから発色が微妙に異なる」などと表現する。ビジネスとしては厳しい少量の時には「ロットにならない」などと使う。ミニマムロットの意味でも使われる。

ロール捺染

連続柄に適した機械捺染の技法
生地などに柄付けする機械捺染の技法の一つ。ロール捺染機は1785年に英国で実用化された。絵型を彫り込んだ金属のローラーにのりを混ぜた染料をのせて回転させ、エッチングのように凹部分ののりを生地に捺染する。柄の継ぎ目がなく、細い線や細かい柄の連続に適し、効率的に速く量産ができる特徴がある。機械の構造も比較的シンプルで壊れにくいとされる。国内では多品種小ロット化や生産の海外移転の流れに伴ってロール捺染機を設置する工場が徐々に減少し、希少な技法になっている。